1コ下のキミ
「……言い訳じゃないけど……」
「けど?なんだよ」
黙る木岐郁未。
そんなに認めたくないのか?
「……ッ、あーもー恥ずかしいんだから追い詰めないでよっ!!」
……は?
「なにお前照れてんのかよ?」
「照れてんじゃなくて、恥ずかしいの!」
……ん?
「何が違うんだ?」
「大きな違いだから!」
……ぷっ
「ククッ……」
「なに、笑って……」
「お前案外子供っぽかったんだな」
今までどっちかと言えば大人っぽい方だと思っていた。
まぁムカつくけど。
子供混じりな大人、みたいなギリギリライン内みたいに思っていた。
でも、意地張ったり素直じゃなかったり、そういう新たな部分を知ってしまうと、急に近付いたように感じる。