1コ下のキミ


もう、わけがわからなかった。

俺から見れば、今この時期なくせに校舎や雰囲気が新鮮なんだ。

寝て、白い女見て、起きたら秋だったんだ。


ハァ!?って感じだろ?

もう意味わかんねぇよ。


三年は受験シーズンだったから、もうどうにもならないけどな。

俺はまだマシだと思っていいのだろうか……?


とりあえず、留年が決まった俺は、学校をサボりまくっていた。

なんてったって半年分。

一日二日分を半年も続けなきゃ追い付かねぇなんて信じらんねぇムリだムリ。


もうここまで来たら変わんねーじゃん?

だったらエンジョイしようぜ?

だからひとりを満喫していた。


……でも、なかなかうまくいかないもんだ。

一人になることは難しい。

なんてったって、全校生徒の大半が俺を知っていた。


「お、サボりか?ほどほどにな〜」

「キャー!可愛い!!山岡くんだ!」

「そんなにサボってんなら暁さんとこ行けよ〜!」


廊下や外でそう声がかけられる。
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