1コ下のキミ
え、ちょ、待て、この人一体誰なんだ?
かろうじて『河崎さん』っつー知り合いではあるらしいとして……。
え、つーかお前誰?
俺たちが降りるとスッと駐車場から出ていく銀色の車……。
……どこまでも謎な河崎さん……。
「なぁ郁未」
「なに?」
「……今の人、なんだったんだ?」
「お兄ちゃんのオトモダチ」
……族!?
「まぁいいじゃん!早く入ろ!」
「いいのか!?つーか券買わなきゃ……」
「あるよ!お兄ちゃんのオトモダチにもらったから大丈夫!」
逆に不安だ!!
「どうぞ、楽しんできてくださいね」
……今日の俺は、きっと大凶だったのだろう……。
こうして未来のわからない恐怖の1日が始まった。