はつあい~君と僕との恋愛定理~
フッきれたとは自分で思っていたが、
やはり大和のことを思い出すと泣けてくる。
「あんた、またそんなバカなこと考えてるの?!」
麻衣子が今にも右手に持ったフォークを突き刺さんばかりに、怒って言った。
「またっていうか」
「だいたい大和がはっきりしないっていうか、二人揃ってバカっていうかなんというか」
「でもね、もういいの!私、研究に勤しむことにしたから!!」
私は、頭を抱えてる麻衣子に、心配をかけないためにもケーキを頬張る。
「研究って…まあお互い卒論大変だもんね」
「そうそう、今はそれしかない!!」
くすくすと2人して笑う。
やっぱり麻衣子に話して良かった。
今まで心にあった黒いもやもやがちょっとだけ減った気がした。