はつあい~君と僕との恋愛定理~






あの日以来の『俺』にドギマギして声が出ないかと思った。


そんなことを考えてほっと一息ついて研究をしようとしたら、また声がかかった。





「………桜井」



「はい?なんですか?」





ちらっと先生の方を向くと、ちょっと顔を赤らめて難しそうな表情をしていた。



それを見て、はっとした。今まで見たことのない表情だったから。






でも先生は「いや、なんでもない。」とだけ言って、またコーヒーメーカーの中を見た。





私は少しの間、先生から目が離せられなかった。





< 16 / 24 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop