はつあい~君と僕との恋愛定理~






「んな笑うなよ。」


ずっと笑ってた私に、ちょっと拗ねたように先生が言う。





「ごめんなさい、でも先生素敵です。」



本当に、心から。

全然、恥ずかしくもない。



「だって、そういうのが本当に数学を愛してるってことだと思いますよ。

それをちゃんと素晴らしいって分かってる、ちゃんと言える先生は素敵です。」



「桜井…」




先生は、私の名前だけ呼ぶ。





時間が止まったかのように、先生から目が離せられない。





< 22 / 24 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop