魔法の言葉~本当にあった恋の話~
その日の夜

ナオは逢いに来てくれた。

落ち込んでるあたしを

励ましに来てくれたのだ。



ナオが来てくれたのは嬉しかった。

だけど

あたしの心が晴れる事は無かった。




『大丈夫やから』




だい・・・じょう・・ぶ?

ダメ・・・なんだよ。

何言われてもダメなの。



大丈夫なんかじゃない。

乗り越えられるだけの強さが

この時のあたしには無かった。




バイバイする時

今までにないくらいに苦しかった。



もう、逢えないんじゃないかって思ったんだ。




『また、逢いにくるからな』




ナオの言葉すら、信じられなくなってた。





まさか




まさかね?






この時のあたしの予感が

見事にも的中してしまうなんて。





思ってもみなかったよ。
< 85 / 222 >

この作品をシェア

pagetop