last~舞い散る雪の羽根~
「しっかし、夏休みももう終わりかぁ」


匠がぼやきだす。


匠もコーラを選んでいた。(マネすんな)


「楽しい夏だったなぁ」


懐かしむようににやけ出す。


「なんせ、女の子といっぱい海にいったからな」


「どうせ全員違う女だろ」


「ああ」


「最低だ、お前」


「ありがとう」


笑顔で返すな、褒めてねぇよ。


口を開けば女の話。


休日になれば女とデート。


これだけ女好きのコイツが、何故おれとふたりでゲーセンにいるのか。


おれにとっては謎だったりする。


「じゃあ、そろそろ帰るか」


「ああ」


ゲーセンを出て、駅前に向かう。


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