*王子様に恋をして*
*恋に恋する月曜日*


「ううう…ここどこぉ…?」



まだ始まったばかりの高校生活


金持ちばかり集まるこの高校はお金がたくさんあるだけあって敷地もかなり広い


まだ迷路のようなこの学園に慣れていない私は何故か迷子になっていた


さっきまでは結子ちゃんと美咲と一緒に居たはずなんだけどな…


―…この物語の主人公、樋口まい(ひぐちまい)は極度の方向音痴であった


そんな解説どうでもいいから!
本当此処どこよ~…


「君、どうしたの?」



「ほえ?」


不意打ちの綺麗な澄んだ声に間抜けな声が出てしまった


相手の人というと手を口元に持っていってくすくすと上品に笑っている


は、恥ずかしいな…


そんなことを思っている私に気がついてかごめんねと言って柔らかく微笑んだ


「きれい…」


あっ


思わず思ったことが声に出てしまった言葉にはっとする


おずおず綺麗なその人を見ると、一瞬驚いた顔をしてからありがとう、と本当、お話に出てくる王子様みたいに笑った


本当、綺麗な顔してるんだな




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