*王子様に恋をして*
「…って」
「じゃあ、じっくりお話聞かせてもらいましょうか」
リンチかよっ?!
先輩たちに連れてこられた場所は1年生の階の少しほこりっぽい空き教室
何?!私今から何されるわけ?!
先輩たちが少しずつ近づいて来る
リーダー先輩は相変わらず嫌な笑みは変わらない
「………」
「…そんなに恐がらないで?」
「……あ、あの」
「あのね郁夜君にあまり近づかないでくれる?」
「……はい?」
『郁夜君』って、実月先輩のこと?だよね
「…どうして…ですか?」
なんで今日初めて会ったばかりの先輩たちにそんなこと言われなくちゃいけないの?
「…昨日郁夜君とお話してたわよね?」
「郁夜先輩はアンタなんかが一緒に居ていい人じゃないのよ!」
「なん…」
パシン…
『何で』そう言いかけたところで頬に先輩の平手打ち
「…ッ、イタ…」
「樋口さん郁夜君にどんな色目を使ったの?」
リーダーじゃないほうの先輩が言う
右頬がじんじんと痛む
「色目なんて使ってな…、ッ!」
パシン