*王子様に恋をして*
「実月センパイ…」
「月曜からよく会うね」
そう言って笑う実月センパイの後ろには一昨日会ったときにもいたお友達がいて自販機でジュースを買っている
実月センパイはもう買ったみたいで、下にさげている左手にはホットコーヒー
『今度はこんなもんじゃ済まないからね』
昨日の出来事がフラッシュバックされる
手と足が自分でもよく分かるほどガクガクと震えている
「…そうですね」
普通を装って笑顔を作りながら返事をする
「…どうした?」
「え」
手をとられたと思ったらそれを実月センパイの大きな手できゅっと包まれる
トキン…
胸高鳴るのが分かった
「あの…センパイ?」
「手」
「?」
「手、震えてんね」
「え?」