*王子様に恋をして*





自習の授業はほとんど上の空だった
席の近い友達に声をかけてもらって話をしていたけれどどんな内容を話したのなんか少ししか覚えて無くって


こんなの私のキャラじゃないのになー…






「まい…まーいっ!」


「え…え?」


「え?じゃないからね!HRとっくに終わってるよ!帰らないの?!」


「いい加減にしないと置いてきますよ?」


そう言って歩き出す2人


「えっ、ヤダ待って!!!」


急いで教科書などをかばんに突っ込んで小走りで追いかける


2人は玄関で靴を履き替えているところだった


「はあ~もう何なの・・・もう行っちゃったかと思ったよ…」


私も上履きを脱いで靴に履きかえる


でもいつもはすぐに帰ってくる返答が来なくって…


「2人ともどうし…」


「本当に諦めますか?」


「…は?」


思っても見なかった言葉


「はは、何…イキナリ?結子ちゃん怖い顔ー」


けたけたと笑ってごまかす




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