*王子様に恋をして*
◇
「で?」
「もー!『で?』じゃないからー!本当かっこよかったんだからあ!」
小学校からのお友達で同じクラスの美咲と結子ちゃんに今日会った王子様のことを話した
「ぎゅっ、て手を握られて…あーどきどきしたなあ…」
「それでその王子サマに恋をした、と」
「その通りよ結子ちゃんっ!」
イスから立ち上がり結子ちゃんに親指を立てる
「…幻覚でも見たんじゃないの?アンタ恋愛なんてしたことないくせに妄想癖悪いし」
「美咲なんてコト言うの?!」
幻覚なんかじゃないもん本当にかっこいい王子様が私を救ってくれたんだから!
「で?学年と名前は分かってるんですか?」
と結子ちゃん
私は首を横に振る
「はっ?!好きになったんだったら名前くらい聞いときなさいよ!それに道案内もしてくれたんでしょ?!」
美咲…顔恐いよ…
「でっでも学年は分かるよ!2年生!」
「それで?好きになって…これからどうするの?」
「あったり前でしょっ!王子様にも好きになってもらう!」
『恋に恋する月曜日』オワリ