君になりたい。

「あのなー
俺起こしてやってたんだよ
“2時間”前から」

あえて2時間のところを強調して言ってきた健斗くんの背後から、若干黒い何が見えたのは気のせいにしておこう。

「つか朝メシなんぞもうとっくにねぇーし
あ、あと昼の皿洗いひよりだから」

「はっ??なんで??」

「てか今それどころじゃねぇーんだよ」

わたしの言葉は見事にスルーされ、いきなり健斗くんの顔から明るいという色が消えた。
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