君になりたい。

ドアの先には満さんと満さんの奥さんである華さんが、思い詰めた表情で立っていた。


「…健人に聞いたかい?」

満さんのそのいつもより小さな声に少し戸惑いながらも、首を縦にふる。

「今みんなが探してくれてるんだ
ひよりも探しておくれ」

そう弱々しく言った満さんの言葉に、わたしはただ頷くコトしかできなかった。
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