君になりたい。

はやっ!

と思いながらも、わたしは足を止めなかった。

走って走ってひたすら走って

「……優…花ちゃん!」

やっと優花ちゃんのそばに着いた。

「…ひよ!!」

わたしの声に気づき優花ちゃんが、足を止める。

でも男の子の足は止めらない。


「大丈夫だよ…フゥー……もー大丈夫」

わたしは息を整えながらそう言い、優花ちゃんの前に立って、もうすぐやってくる男の子との距離をできるだけあけた。
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