【短編】ねぇ…私を見て?
有り得ない程、長く感じた1日。


何をしていても身が入らなかった。



放課後、指定された場所は


私がルーくんの彼女になれた公園。



今の時期はもう桜も咲いてない。



噴水近くのベンチに座ると


キラキラ光る水しぶきを見つめてた。



眩しい…まるでルーくんみたいだ。




そう思ってたら、隣に人が座る気配がして


視線を向けるとルーくんが


私をジッと見つめてた。




ただそれだけなのに、涙が零れそうになった。



ルーくんの目に写る私を見るのは

今日で最後なんだね。



出来る事なら、その瞳の奥に写りたかったな…。




「ごめん…待たせて」



『…ううん』



2人を包む空気が重い。



静寂が2人包む。


周りの喧騒すら聴こえない。



優しいルーくんだから…言いだせないんだよね。



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