女番長
加奈side
今日の真希は、普通じゃない。
朝真希を見て、一番に思ったこと。
昼休み、いつもはあたしより元気な真希が、今日は無言やった。
どっか思いつめた顔して、あたしが話しかけても、うんとか、ううんぐらいしか言ってない。
五限目が終わって休み時間…
あたしは、思いきって真希に聞こうと思ってた。
「…希?真希?聞いてる?」
とうとうあたしの話も、耳に入らへんようになった。
あたしが呼んで、真希は慌てた顔をしてこっちを見た。
今が、チャンスやと思ったあたしは、思いきって聞いてみた。
「なぁ真希…。」
真希があたしを見る。
「ずっと聞いてほしくなさそうやったから聞かへんかったけど、もうそろそろ限界やわ。何があったん?」
真希は下を向いて…
「加奈…。ごめん。言いたくない。」
「真希…。言ってよ!あたしら、親友やろ?」
真希は、下を向いたまま何も言わへんかった。
この時、何かがあたしの中で、切れた気がした。