女番長
「送ってくれてありがと!ここからは、一人で帰れるから。」
「わかった。じゃあ、気をつけて!」
「うん!バイバイ!」
あたしは加奈と別れて、基地までの道をまた歩きはじめる。
加奈は、達也が好き。
でも達也は、このあたしのことが好き。
何で世の中って、こんなにも簡単にいかへんのやろ?
あたしは、そんなことを考えながら歩いた。
「ただいま!」
「真希さんおかえりなさい。あの、まだ宴会続いてるんですけど、真希さんもどうですか?」
「あたしは遠慮しとく。」
誘いを断って、あたしは部屋に入った。
「ふぅー。」
そのままベッドに座った。
ガチャッ
「真希。」
入ってきたのは、達也やった。
「ん?どうしたん?」
「…やっぱり…俺じゃあかん?」
「えっ?」
「やっぱり、あいつじゃないとあかんの?」
あたしは、黙り込んでしまった。