女番長
もう…後戻りはできひん。
俺は、真希の腕を掴んで、ベッドに押し倒した。
「嫌っ!」
予想通りの反応やった。
真希は手足をばたつかせて、俺に抵抗してきた。
でも俺は力を弱めることなく、真希をまっすぐ見つめた。
しばらくして、真希も抵抗をやめた。
「フッ。」
こんなことをしてる俺があほらしくて…
いや、こんな運命にしてしまった自分への怒りで、笑いが込み上げてきた。
こんな卑怯な自分が、大嫌いになった。
突然笑った俺を見て、びっくりした顔をしてる真希。
真希は、俺が今どんな気持ちでこんなことをしてるのか、知らんのやろうな。
「今ここでヤって、真希が妊娠したら…結婚して、真希を俺のもんにできんのにな。」
なぁ真希…。
今俺、どんな顔してる?
すっきりした顔してる?
それとも…
今にも泣きそうな顔してんのかな…?