女番長


「そうそう!忘れてた。バイトの話やったな。」

先に刑事さんが気づいて、バイトの事について話しはじめた。


「バイトって、どんな事をするんですか?」

あたしが質問したら…

「この間も言ったように、警察の裏の仕事なんやけど…。」


あたしは刑事さんの顔を真剣な目で見ながら、言葉の続きを待った。


「ヤンキーに、なってみいひん?」

「へ?」


そんな話になるとは思ってなかったあたしは、今人生で最大の間抜けな返事をしたと思う。


「ヤンキー…?」

念のため、もう一回聞き直してみる。

「そう。ヤンキー。」

やっぱりまだ、理解できひんかった。



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