女番長
あたしはおもいっきり重たい扉を開けて、中に入った。
……………
えっ?
中に入ったら、縄で縛られて身動きのとれへん二人がいた。
龍と…美紀ちゃん。
龍の口は、切れて血が出てた。
「おー?珍しいお客さんや。お久しぶりやな、美人女番長さん。」
グループのリーダーらしき奴が、あたしに向かって笑顔で言ってくる。
「しかも制服やん。ますます綺麗やなー。」
「二人を返して。」
するとその男は、あたしに向かって言った。
「あんたさ、こいつのこと恨んでるだろ?」
そう言って、男は美紀ちゃんを指さした。
「は?」
「またまたー、とぼけないでよ。こいつが俺にあんたを襲わせたの、知ってるやろ?」
すると龍が、驚いた顔であたしを見た。
美紀ちゃんは…、俯いて何も言わへんかった。
「知ってたけど?」
あたしは男を睨みながら言った。
「やっぱり。なら、この女があんたに変なメール送ってたことも知ってるやろ?」
そんなこと知らんかったあたしは、驚いた顔で美紀ちゃんを見る。