女番長
「それを、あたしがまだ好きで抱き着いたと思ってたんや。」
すると美紀ちゃんがあたしを睨みつけて…
「そうでしょ?」って言った。
「違う!」
龍が、美紀ちゃんに向かって叫んだ。
「えっ!?だって、あの時完全に上原さんから抱き着いてた!」
「あれは、俺がお願いしたんや。」
「どういうこと!?」
美紀ちゃんが、焦りながら龍に聞く。
「忘れられへんかったんは…、俺や。」
これには、あたしを除いてこの場にいる全員が、驚いてた。
「え…じゃあ、あたしは何も悪くない上原さんに嫌がらせしてたってこと?」
龍は頷いた。
しばらくの沈黙の後…
「…んなさい。ごめんなさい!」
急に美紀ちゃんが、泣いて謝ってきた。