女番長


一瞬にしてその場が静まり返った。


「真希ー!!!!」

私は慌てて真希に走り寄った。


「真…希。」

私はその場に立ち尽くしてしまった。


だって、真希の頭からは赤黒い血が出てたから。



血に動揺しながらも、私は真希を抱き上げた。


「真希!!」


「…加…奈…。」


今にも消えそうな声で、真希は私を呼んだ。


「ん…?」

私が聞き返すと、真希は私の頬にそっと手を添えた。


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