女番長

「ヤキモチ妬いてくれてるん?」

「えっ!?」

「冗談!そんなわけないよな。」

「…てますよ。」

「えっ?」

「いえ!何でもないです。それより、よかったです。うまくいってくれて。」

「達也…。ありがとう。」

あたしは、心の底からお礼を言った。

「真希さん、みんなに言うんでしょ?」

「うん。行ってくる。」

そう言ってあたしは部屋を出る。


この時、達也が泣いていることに気づかずに…



「みんな!ちょっと来てくれる?」

みんなが、あたしの前に集まってくる。

「ちょっと、みんなに聞いてほしい。」

「何ですか?」

「実は…滝沢龍と、付き合うことになった!」

『えっ?』

みんなが驚いていた。

「ごめん。最低って思われても、おかしくないよな。」

すると全員が、あたしに『おめでとうございます!』って言ってくれた。

「真希さんの幸せが、俺らの幸せですから!」

その言葉に、あたしは涙がでた。

「みんな…うっ…ありがとう。」

あたし、みんなと出会えて本間よかった。
みんなと馬鹿やってきて、本間よかった。

みんなには、言っても言っても言いきれへんぐらいの"ありがとう"が、あたしの心の中にある。


この気持ち、みんなに届いてくれてたらいいな。





< 47 / 192 >

この作品をシェア

pagetop