女番長

「俺な、今まで本気で好きになった女いなくてさ、遊びで付き合ってた。でも、真希に殴られた時何かビビッときて、こいつだって思ったんだよな。」

龍はあたしの不安な気持ちに気づいたのか、あたしを安心させるように言った。
「でも安心しろよ。俺真希と付き合うことになってから、全員と別れたからさ!」

「龍…、あたし、信じていいんやんな?」

「おう!」

「じゃあ、証明してよ!」

「えっ?」

「龍は、あたしのこと好きやって、証明して。」

「どうやって?」


龍は不思議そうに、でも、真剣に聞いてきた。

「あたしを、抱いて…。」


それから少しの沈黙の後、あたしは龍にお姫様抱っこされてベッドまで運ばれた。


「本間にいいんやな?」

あたしは静かに頷く。





< 50 / 192 >

この作品をシェア

pagetop