女番長
「あっ…どうしたん?」
あたしは焦って涙を拭く。
「いや…俺は、忘れ物を取りに…。」
「そっか…。」
あたしはまた、しおり作りに戻った。
「久しぶりやな…。こんなふうにじっくりしゃべんの…。」
あたしはしおり作りに集中しながら、滝沢君に話しかける。
「なぁ…真希…。」
「もうそう呼ばんといて…。また美紀ちゃんが、誤解するやろ。」
「ごめん…。なぁ、最後に一つだけお願いがあるんやけど。」
「ん…?何?」