パパと半年の記録
一緒に戻ってきたママの耳元で「悪性?」と小さく聞くと、ママは深刻そうに一度大きく頷いた。
悠と目が合った。
今まであんまり大きな反応を示していなかった悠も今回ばかりは驚いていた。
私は言葉も出なかった。
パパは何やら書類にサインを始めた。
あたしは沈黙が嫌で努めて明るく言った。
「それ何?」
「ん?説明聞きましたよって言うやつ」
「へぇ…」
パパの声は優しかった。けど、覇気は無くて、今まで元気なかった時もあったけど、それとも違う。本当に、絶望してるような声だった。
「ハァ…」
机に突っ伏したパパを見て、耐えられなくなった