パパと半年の記録
ママは再び夕方から病院へ行った


あたしは行けなかった
行ったら、またパパの前で泣きそうだったから







ママが帰ってきたのは6:30頃…あたしはそれまで洗濯物を畳み、テレビを見ていた。





ごはんの時に聞いた。










「パパ寂しがってたよ」


「え?何て?」


「一人?って」


ママはそう言って笑った。



「あはは、寂しいんだね」

あたしも悠も笑った






「パパ寂しがり屋だからね」


「でもあたし泣いちゃうかもよ」



あたしが聞くとママは困ったように笑った。






「それは駄目だわ。一番泣きたいのパパなんだから…今日も『昨日泣いた?』って聞いたら、ポロポロポロって。『どうして俺が』って」


「まあ、そうだよね」










その場では笑っていられた



けど、お風呂に入っている時、鏡越しに自分を見つめながら思い返して泣いた






恐怖に泣くパパなんて、想像出来なかった



今まで、あたし達の事で嬉し泣きする姿しか知らなかったのに









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