パパと半年の記録
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おじいちゃん家に近いスーパーでパパのパジャマを買った。夏はいっつもTシャツとパンツで過ごしていたパパはパジャマが無いことをこの時初めて知ってちょっと笑えた。







「こんばんはー」



キャーキャー







「お、お姉ちゃん来たぞ」




おじいちゃん家に入ると、一番初めに目に入ったのは、唯一の男の子で一番年下の孫で三歳の有希と一つ上の四歳の深月にもみくちゃにされるおじいちゃんだった。








「あーッ!あいねえちゃんだッ!」




有希と深月はおじいちゃんから離れて一目散に私に近寄ってきた。







「おじいちゃん、聞いてよ。パパ入院したんだよ」


「は?入院した?」


「そう。びっくりだよねッ!腫瘍だって」


「腫瘍?ほうか…」






いつの間にかママはお姉ちゃんのところに行っているらしい。
お姉ちゃんはママの弟のお嫁さん。つまり私の伯父さんの奥さんで、深月や有希たちのお母さん、私の伯母さんだ。

ただお姉ちゃんが伯父ちゃんと結婚するまえの呼び方がそのまま今まで続いている。










「ねーおねえちゃんッ」


「おねえちゃんあのねッ」




ちまちまして本当に可愛い。癒しだ。




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