パパと半年の記録
こういうふとした瞬間に分かる。
パパは本当に痩せてしまった。
前まで110キロあった体重は、たった4ヶ月で92キロまで減ってしまった。
買ってきたLLサイズのパジャマも、私の心配はまったくの無用だった。




腕には痛々しく点滴の針。








「おお」


「パジャマ大丈夫みたいだね」






ママは甲斐甲斐しくパパの世話をやく。


私は何だか不思議な気分だった。








この時の私は、まだ事の深刻さを知らなかった。
大袈裟だなぁ、なんて思っていた。













「パパ大丈夫?」


「大丈夫じゃないよー今熱もあるしさ」


「本当に?」


「38°以上」






「大丈夫なの?なんでそんな熱が?」


「分からんけど。あぁ、そうだ。明日夕方の6時から先生の説明があるから奥さんも一緒にって」


「6時?」


「ママ明日仕事じゃん。間に合うの?」


「5時に終わるからまあギリギリかな」



少しだけパパとおじいちゃん家で深月や有希と遊んだ事をお喋りして、その日は家に帰った。








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