落とし子
 町で行われたお祭りも、終わりに近づいていました。

 大人達がいそがしそうに片づけを始めています。

 ふと、男の子の足元に見覚えのある布がありました。

 深くかぶされた布。その布はあの子と同じ模様だったのです。

 男の子ははっとしました。布の先には小さな小さな獅子があったからです。
< 6 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop