一男三女物語
「刑事さんだ!」

そう言って早紀は慌てて玄関に出て言った。そこには鑑識風の人と若い刑事 田辺俊一が立っていた。

「お待ちしてました。どうぞ」

早紀が家の中に通した。

「こちらが合鍵の愛EYEの谷崎さんです。」

と真紀が谷崎を紹介した。

「新開署の田辺です。忙しいところすみません。では、さっそくですが指紋の採取をお願いします。」

そう言って鑑識が指紋を採った。

そこへ亜紀が帰ってきた。

「亜紀あなたも指紋の採取よ」

「うん!」

そう言って二人の指紋の採取が終わると…

「ご協力ありがとうございました。」

そう言って田辺刑事が立ち上がろうとした。

「待って!」

早紀が田辺刑事を止めた。

「コーヒーでも?」

早紀が真紀に目で合図を送ってきた。さっき谷崎と話のきっかけ作ってあげたでしょう?今度は私の方もお願い。そう言ってるのである。

真紀は目でOKと送りかえした。二人の姉妹は以心伝心である。
< 15 / 88 >

この作品をシェア

pagetop