一男三女物語
「亜紀!コーヒーを二つお願い!」

「は〜い」

亜紀はコーヒーを煎れにキッチンに行った。

「刑事さん!何も盗られないのって不思議ですよね?」

と真紀が話し出した。

「そうなんですよ!ただ、住居侵入で逮捕することはできますが!何が目的なのかが?皆目見当がつきません」

田辺刑事は首をひねった。

「じゃ、私は失礼します。」

そう言って谷崎がソファーから立ち上がった。

「本当にありがとうございました。」

そう言った真紀の目と谷崎の目は何か合図したように見えた。

谷崎が帰ったあと田辺も立ち上がった。

「せみません!刑事さん!実は妹が刑事さんのファンでして?」

「はぁ?それはありがとうございます。こんな可愛い女子高生にそんなこと言われると照れますね」

そう言って笑っている。

早紀は真っ赤になって言葉が出ない。

「よかったら今度、暇な時にお茶でも付き合ってやって下さい。」

真紀は勇気を振り絞り妹の恋いのキューピットになった。

「わかりました。」

田辺はそう言って帰って行った。
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