一男三女物語
翌日、真紀は谷崎と食事をした。

家では、真紀がいないと夕食の準備をするものがいない。亜紀も早紀も料理が超苦手である。三人はしょうがなくカップラーメンとコンビニのおにぎりで空腹をしのいでいた。

「やっぱり、真紀姉ちゃんがいないとみんな餓死するよね」

と宗一郎が言った。

「私だって頑張れば料理ぐらいできるわよ!」

と早紀が言った。

「でも、僕は早紀姉ちゃんの料理たべるより餓死の道を選ぶかも?」

「ピシャ!」

宗一郎の頬に早紀の手の平が飛んだ。

「亜紀姉ちゃん何をさっきから黙って考えてるの?」

「空巣のことよ!どう考えても解らないのよ!何を盗ろうとしたのか?」

「まぁいいじゃない、何も盗られなかったんだし?」

早紀は結果オーライタイプである。

そこへ真紀が帰ってきた。

「ただいま!」

「真紀ねえちゃん、どうしたの?ぼ〜として?デート失敗したの?」

と早紀が聞いた。

「それが……」

「それがどうしたのよ?」

「それが……キスされた。!正式に付き合ってくださいって言われて!」

「えぇ〜」

亜紀と早紀は目を丸くした。

「それで何て言ったの?」
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