一男三女物語
10時を過ぎても五郎は帰って来ない。

「パパ帰らないね?急に仕事入ったのかな?」

早紀も少し心配になってきた。

「宗ちゃん!風呂に入って寝なさい。」

「嫌だ!パパを待ってるよ!」

「私、先に風呂にするわ!」

早紀は待ちきれずに浴室に向かった。

その時電話が鳴った……

「はい!小野です。」

「亜紀!私よ!パパ帰って来た?」

母からの電話だった。

「それがまだなのよ?」

「おかしいわね〜?会社は夕方出たみたいなんだけど?パパが着いたら電話ちょうだい」

そう言って電話を切った。
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