一男三女物語
「あのねぇ〜二人が出会ってまだ１０日もたってないのよ？」

亜紀が、あきれ顔で言った。

「真紀ねえちゃん！お腹空いたよ。夕ご飯何？」

宗一郎が付き合いきれないという表情で言った。

「あぁ〜忘れてた。あんまりバタバタしてたんで！今夜は外食にしようか？」

「やった〜」

宗一郎は大喜びした。あんまり外で食事する習慣のない小野家にとって本当にまれなことだ。結局、近くのファミリーレストランになったのだが……

レストランに着くまで真紀と谷崎はいちゃいちゃと手をつないだままだった。

「宗ちゃん！何食べるの？」

「僕は、ハンバーグ」

それからみんな面々に注文すると……

「空巣と宗一郎を連れて行こうとした犯人なんだけど？」

亜紀が突然口を開いた。みんなの視線が亜紀に集中した。

「いろいろ考えてみたんだけど……空巣は何か重要なものを探しているんじゃないかな？それがパパに何か関係あるのよ？」

「パパが何かやばいことしてるってこと？」

早紀が亜紀を鋭い目で見て言った。
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