一男三女物語
「思ったとおりだわ！」

「どういうことですか？」

田辺が亜紀に聞いた。

「ただそう思っただけよ！気にしないで」

田辺は不思議そうな顔をしていたがしばらくして署に帰って行った。

「亜紀！どういうことか説明して！」

祥子が亜紀に詰め寄った。

「わかったわよ！もう田辺さんがいないから話すわ！確かにCDは燃えてしまったけど、その前にコピーはできなかったけどプリントアウトしておいたのよ、それをさっきファックスで大臣の事務所に流してもし、今夜パパが帰ってこなかったらこれを全野党の事務所に流すって言ったの！ただし私たちはパパさえ帰ってくればいいからパパが帰って来たらこの証拠は全て焼却します。それに誘拐のことは全て忘れます。そう言ったのよ」

「それでなんで私を誘拐した犯人は殺されたんだ？」

「口封じよ！誘拐事件を闇にほうむるつもりよ！犯人が死んでしまえば誘拐を依頼した人物がわからないからね」

「汚い！許せない！」

真紀がめずらしく興奮して言った。

「でも、たぶん松川大臣は上に圧力をかけて捜査を止めさせるわ！」

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表紙・目次

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