一男三女物語
翌日、早紀は昨夜、田辺から教えてもらった田辺の部屋の地図をたよりにやっとの思いで田辺の部屋の前にたどりついてチャイムを鳴らした。

「はい！」

中から田辺の明るい声で返事が返ってきた。

「私です。早紀です。」

「待ってたよ！どうぞ！」

田辺はドアを開けると部屋の中へと早紀を通した。

「よくあの地図でここに来れたね？」

田辺は笑いながら話し出した。

「大変だったわ！でも田辺さんに会えると思ったら必死だったの！」

早紀は、ソファーに腰を下ろし部屋を見回しながら言った。

「コーヒーと紅茶どっちがいい？」

「すみません！私が煎れましょうか？」

「いや、いいよ僕が煎れるよ！そこに座っててくれよ！今日はお客さんだから！」

「じゃコーヒーぐださい。」

「了解！」

田辺はキッチンでコーヒーを煎れ始めた。
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表紙・目次

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