子羊ちゃんのユウウツ
自分の発言が、あたしとりゅーじくんの関係をこじらせたって気づいてるみたい。
「今度あんなこと言ったら、友達の縁を切るからね」
あたしはニラむようにして言った。
怒ってるんだからね、明日香ちゃん!
「う、うん…ごめんね」
明日香ちゃんは肩を落として、謝った。
「あたし…、めーがそんなに怒るだなんて…笹山にそんなに本気だったなんて気づかなくて」
あたしはふっと表情を和らげた。
「ううん、いいの。あたしも自分の気持ちに気づいたばっかで、
明日香ちゃんに言う暇なんてなかったもの」
「そうなんだ…。それで、どうするの? アイツ、勘違いしちゃったけど…」
その言葉に、あたしはすぐには答えられなかった。