子羊ちゃんのユウウツ
☆ めーの決意
あたしはどうしたらいいかわからなくて。
でも、このままなんて我慢もできなくて。
部員のみんなが着替え終わって帰っていくなか、
りゅーじくんをつかまえた。
「りゅーじくん」
「…なんだよ」
りゅーじくんは冷たい目であたしを見下ろす。
始める前からくじけそうだよ…。
でも、負けないんだから。
「こっち来て」
あたしはりゅーじくんの腕を引いて、サッカー部の部室に向かった。
ちょうど、部員の一人がカギを閉めるところで、
そのカギを受け取って中に入った。
部屋の真ん中でりゅーじくんをふり返って、
あたしは泣くのを我慢した目で彼を見上げた。