向日葵《短編》
ずっと、唯のことを考えていた。
唯は何を思っているのだろう?
唯は何を考えているのだろう?
そんな単純なことばかり。
でも楽しいんだ…
俺って変かな?
『葵!お前さ、こんな噂知ってるか?』
いつの間にか教室には先生の姿がなかった。
話は終わっていたらしい。
輔がこう俺に聞いてきた。
『噂?』
『葵がいつも一緒にいる女いるだろ?えっと…菊地?だっけ。そいつのこと狙ってる奴が多いらしいぞ?』
この輔の言葉を聞いた瞬間俺の動きが止まったのは言うまでもない。
は?
何言ってんの?
まだ中学生なったばかりだぞ?
…時間なんか関係ないか。
俺だって唯に会った瞬間好きになっていたのだから。
『狙ってる奴はどんな奴だよ?』
俺は声変わりした低い声で輔に聞いた。