向日葵《短編》
自分の無力さが自分を蝕む。
なぁ…どうすればいい?
……─それから俺は授業中にも関わらず、ずっと唯のことを考えていた。
そしてあっという間に部活の時間。
輔と部室に向かう。
『おはようございま~す』
もう夕方というのに、この挨拶から部活は始まる。
急いで着替え、グラウンドに直行した。
ふと空を見上げたら、夕日が1日の仕事を終えたのか、地平線へと沈んでいた。
そして次は夕日のかわりに黄色く輝く月が姿を現していた。
『お~い!葵!ぼぉーっとすんな!!』
すると遠くから俺の名前を呼ぶ声が聞こえた。
…この声は…中村先輩。
キャプテンだからか、俺達に指示をしてくる。
俺は軽く舌打ちをし、また部活に集中をした。
3時間という部活はすぐに終わり、俺は帰る支度をしていた。
丁度その時、誰かが俺の背後に立っていたんだ…