向日葵《短編》
お前は俺をドキドキさせるのが得意なわけ?
頬が熱い…
次第に体中も…
『何だよ?』
『私の友達の麻由が葵のこと気になってるみたいなの!!』
『……はい?』
俺は唯が言っている意味が分からなかった。
友達の麻由?
あぁ、いつも唯の隣にいる西川麻由《にしかわ まゆ》のことか。
長い茶色の髪の毛に、白い肌の持ち主だ。
男子で狙っているやつも多いだろう。
俺は口をポカーンと開けて西川麻由のことを思い出していると、唯が俺の顔の前で手を叩いた。
『ちょっと!話聞いてよ!それでね、友達になってくれないかな?私協力したくて!』
唯の友達想いの発言が、容赦なく俺の心に深く傷をつけてゆく。
なんて言えばいいんだよ?
俺はお前しか見てないのに…
でも俺から出た言葉は、最悪な言葉だった…
『うん…いいよ…』