向日葵《短編》
俺はそんな茜を呼びとめた。
ベッドに寝ころび、白い塗装の天井を見上げてこう質問をした、
『なぁ、茜?俺って誰が好きだかわかる?』
なんてふざけた質問なのだろう。
茜に分かるはずない…し。
すると茜は、俺の部屋に入ってきて、サッカーボールのクッションを手に取り、床に座った。
『唯ちゃんじゃないの?』
茜はサッカーボールのクッションを上に投げる。
そしてキャッチをする。この繰り返しをしていた。
…やっぱり分かるよな?
『普通分かるよな?こんな毎日一緒にいたらさ』
『茜、小さい頃からお兄ちゃんが唯ちゃんのことを好きって知ってたよ!唯ちゃんも気づいてると思ってたのに~』
『…あいつ鈍感だから』
なんで茜に分かって唯にはわからねぇんだよ。
俺は髪の毛をくしゃっとした。
すると突然視界に笑顔の茜が飛び込んできた。