秘密の花園
お嫁にいけない!!
「お前…」
サタンがなんでお前がここにいるんだよって目で私を見てるのがわかる。
私こそ逆に聞きたい。
何で裸なのよ!!
髪から何だかいひにほいがしている上に、肩にはタオルが引っ掛けてあったことから、サタンが入浴の最中だったことが窺えるが…。
「乙女ゲーかよ…」
っとマニアの私が突っ込んでみる。
神シュチュエーションその1
“裸の彼と遭遇”
をリアルに体験するとは思わなかった。
けれどそこは免疫ゼロの私。
生身の男の裸なんぞ見れるものか!
嫁にいけないっ!!
とりあえず、持ってきた紙袋でやつの身体が見えないように目をブロックしつつ、会話を試みる。
「服、返しにきたの」
「服?」
私はガードに使っていた紙袋を目一杯サタンに押し付けた。
やつは押し付けられた紙袋に面食らっているようだった。
用が済んだら、即退散を身上としている私は軽やかに片手を上げた。
「じゃ!!」
クルリと踵を返し、すたこらサッサとその場を退く。
…ところが。