秘密の花園
朝チュン
頭が痛い。割れるように痛い。猛烈に痛い。ガンガン痛い。
なんで、どうして、こうなった?
私はう~んと唸りながら寝返りを打った。
軽く動かしただけでも吐き気が襲ってくる身体を呪いたくなる。
もしかして風邪でも引いた?
喉が異常に渇いているのもそのせいなのか。
「み、みず……」
水を求めてベッドからゆっくり起き上がると、頭痛は更にひどくなった。
なんで、こんなに頭ばっかり痛いんだろう……。
水を取りに行こうと寝ぼけ眼を擦すりながら布団を剥ぎ取れば、ようやく自分の置かれた状況が目に入る。
「あ……れ?」
私の部屋のカーテンってこんな色だっけ?
爽やかなグリーン色が目に優しかった。
っていうか、シーツの色も違うし。
長年使っている我が家の布団とは、触り心地も明らかに違う。
壁紙だって良く見てみれば新しい。
そして、壁によく分からん外人のポスターなんて私は間違っても貼らない。
ヤバイ。
……どう考えてもここは私の部屋じゃない。