秘密の花園
予想通りの反応にほくそ笑んでいると、突如吹いた風によってバサンとなびいた“やつ”の髪の毛が顔に当たった。
「理香の友人の真南です。私は単に面白いもの見たさでやってきました★」
まみちぃはうふんと蠱惑的な息を吐いて、サタンの腕に自分の腕を絡めた。
く、苦しい!!
私はひたすらまみちぃの髪の毛と格闘していた。長すぎる奴の髪の毛が顔に絡まって窒息するかと思った。
それにしても、唯香はともかく何でまみちぃまで……。
厄介なことに、まみちぃはサタンを気に入ったようだ。
この女、顔が良ければ誰でも良いのか?
「行くぞ」
サタンはそう言うと腕に纏わりついたまみちぃをさして気にせず、通りを歩き出した。
置いて行かれないように従者のようについて行く。
女3人に魔王がひとり。
なんとも言えない不思議な図だった。