秘密の花園
ステキ女子★大作戦②
「お姉ちゃん!!可愛い!!」
唯香は更衣室から出てきた私を見るなり、わあっと歓声を上げた。
「そ、そう?」
照れながら髪を撫でる。
スカートの丈はやっぱり短いし、肩は丸出しで寒いのに。こんな風に喜んでもらえると悪い気はしない。
「次、これね!!」
唯香はそう言って新たな服を手渡してきた。
そうやって何度も着脱を繰り返していると、まるでマネキンにでもなったような気分だった。
唯香は飽きずに次々と服を持ってやってくる。既に買い物カゴには収まりきらないほどの量になっている。
全部買ったらいくらになるんだろう……。
1枚3000円として、それがひのふのみの……。
10枚を超えたところで頭の中の電卓を弾くことをやめた。
服にお金をかけるくらいなら花園の復旧費用に回したいくらいだ。
そう思っていてもこの雰囲気の中で言い出せるはずがない。