秘密の花園
ステキ女子★大作戦③
「ほら、入れ」
「お邪魔しまーす」
サタンが最終的な目的地として案内したのは、やつの仕事場である美容院だった。
今日は定休日なのか”Close”の看板がドアノブに引っ掛けられていたが、サタンはキーケースから鍵を取り出すと私達をあっさり店内に入れてしまった。
「疲れた……」
慣れない空間で疲労困憊だった身体を休めるように、待合いスペースのソファに横たわる。
まみちぃと唯香は買ってきた洋服やら、化粧品の包みを開けてテーブルに並べていた。
オシャレ星人は買い物など、屁でもない。
それならば、オタク防衛軍は補給体制に入るまで。
私はソファから身体を起こすと、ごそごそとリュックからジンテンドーTSを取り出した。
花園を焼き払った怪獣・ママンの手から逃れることが出来た唯一の仲間であり、人生の友だ。
ああ、なんて悲劇なの!!
TSを胸に抱き、友との友情を確かめ合う。
必ずや!!必ずや!!夢の空間を、再び!!
ひたすら花園の復興を誓いあっていると、まみちぃに頭をスパーンとはたかれTSを取り上げられた。
「こっちに来いや」
「……はーい」